Vol.5野菜やハーブを育ててみよう

※ オールアバウトで掲載終了した記事を再編集しました。内容は公開時のものとなります。

 実のところ「ガーデニングで、これが一番やってみたかった!」という方、多いのではないでしょうか。家庭菜園やキッチンガーデンは人間の三大本能である「食」に関わるものなので、おのずと興味や関心が沸いてくるものなのでしょう。加えて、昨今の「スローライフ」や「LOHAS」ブームです。「草花にはさほど興味はないけど、野菜なら育ててみたい」という方もいるでしょう。土に触れて植物を栽培するという醍醐味を味わうことができれば、きっかけなんて何でもOKですよね。一緒にガーデニングを楽しみましょう!何を作ろう?
前回までのビギナーズレッスンで、種のまきかた、移植や定植の仕方、そして苗から始める場合の選び方など基本を学んできました。これらはそのまま野菜やハーブの栽培にも活かせる知識ですから、そう難しいことではありません。もうそれこそ、「食べたいと思うもの」を作ってみてほしいですね。

「そうは言っても、やっぱり育てるのが難しいのとかってありますよね?」という不安な声もチラホラ?そうですね、確かに栽培に手間がかかったり、虫がつきやすかったりするものってあります。例えばトウモロコシなどは雄花が雌花より早く開花するのですが、これを知らなかったためうまく受粉させることができなかったり、キャベツなどのアブラナ科のものにはすぐにアオムシがついてしまったりもします。
でも、そこで足踏みしていては始まりませんよね。ビギナー向きのものから育ててみて、少しずつ慣れていきましょう。

まずはハーブからいってみる?
自家製バジルでピッツァ・マルゲリータなんてのもオツ
ハーブは育てやすく病害虫がつきにくいものが多いので、ビギナーにはお勧めの植物です。その中で、お料理にも使えるハーブをチョイスして育ててみましょう。
たとえば、ローズマリータイムなどは定番中の定番ですね。これがあると様々な肉料理、魚料理に使えます。一株でもあると便利なのが、チャイブ。薬味として万能ネギ代りに使えますし、ピンクの花を楽しむこともできます。イタリアンには欠かせないバジルは一年草ですが、種からも簡単に育てることができるので、挑戦してみましょう。
日本のハーブ「青紫蘇」も、薬味に天ぷらにと大活躍してくれるのでオススメですよ。

ハーブの栽培には「水はけが良い土で」とか、「ややアルカリ性の土を好む」といったポイントがよく挙げられますが、全てがそうとは限りません。バジルミント、そして青紫蘇などは、むしろ湿り気のある土を好む性質がありますから、「ハーブなら全て同じ」と思い込むと失敗の元になります。丈夫で育てやすいハーブでも、他の植物同様に各々の性質にあった環境で育ててあげましょう。


いろいろな野菜に挑戦!
ジャガイモなどはプランターがなくても、麻袋や段ボールでだって育てられる
ハーブも良いけど、普段の惣菜に使える野菜も作ってみたいですよね。我が家の夏の家庭菜園はトマトにキュウリ、そして枝豆の三種が定番です。その他にも、ナスにキャベツ、ブロッコリー、人参、落花生と毎年あれこれ品を変えて楽しんでいます。

なかなかスーパーに並んでいる野菜のように立派なできにはならないものですが、多少形がいびつだったり小ぶりだったりしても、自分で育てたものっておいしく食べられるんですよね。アパートやマンションのベランダでも野菜作りはできますから、気軽に挑戦してみましょう。

この時期はホームセンターの園芸コーナでも、たくさんの野菜苗が並びます。例えばトマト苗一つとっても、品種改良で耐病性に優れたものや、実成りの良いもの、糖度が増したものなど様々です。
どの品種にするかは好みによりますが、いずれにしろ「ヒョロヒョロよりズングリ・ガッシリ」、「株元がクラクラしない(根がしっかり張っている)もの」、「色ツヤの良いもの」、という苗選びのポイントはしっかりおさえておきましょう。

栽培の最大のポイントは、フカフカの良い土を使うことです。プランター栽培では、できるだけ新しい土を使うのが基本です。庭植えの場合は苗を植えつける前に、土をよく耕しておきましょう。
最低でも30センチ(大根、人参などの場合はそれ以上)くらいは掘りかえして、元肥もすきこんでおきます。元肥は、せっかく家庭菜園を作るのですから、有機質肥料を使いたいですね。
有機質肥料はすきこんですぐに苗を植えると肥料焼けを起こしてしまいます。植えつけの1~2週間前にすきこんで、土となじませておきましょう。注意したいのは、「肥料はたくさんあげれば良いというものではない」という点です。肥料過多になると、かえって病気になりやすい軟弱な株になったり、ヘタをすると枯れてしまう事も。表示の使用量をよく確認してから、使うようにしましょう。なお、独特の匂いがするため敬遠されがちの有機質肥料ですが、最近では匂いをおさえた商品も出てきましたので試してみては。

フルーツだって楽しめる!

そうそう、忘れてはいけないのがフルーツの存在!自分でフルーツを育てるのってなんだか難しそうに感じるかもしれませんが、ハーブや野菜同様に鉢植えでも作れるのです。
我が家では、ガーデニングを始めた当初からイチゴを栽培しています。その後、ブルーベリーにハスカップ、ラズベリー、ジューンベリーと果樹も増えました。ワイルドストロベリー、クランベリー、ニワウメなどはジャム向きですね。

こうしてみると、ベリー類が多いことにお気づきと思います。スイカやメロン、トウモロコシなども試してみたのですが、べリー類と比べると場所を取る割には収穫量が少ないな……と感じたのが理由です。限られたスペースでいろいろと試してみたい方には、ベリー類はうってつけといえるでしょう。
また、庭が無いと難しいと思われていたサクランボやリンゴなども鉢植え向きの品種が出回るようになったことは、ベランダガーデナーにとって嬉しいことですね。

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