ガーデンショウでみる、注目品種・商品は?

※ オールアバウトで掲載終了した記事を再編集しました。内容は公開時のものとなります。

2007年3月23日(金)~25日(日)の三日間、幕張メッセで開催された「2007JAPAN FLOWER&GARDEN SHOW(日本フラワー&ガーデンショウ)」に行ってきました。
公益社団法人日本家庭園芸普及協会が主催するこのショウは、花と緑に関する知識を普及させることや業界の発展などを目的に、花・園芸・造園に関連する商品や情報を入手できる場として開催され、今年で17回目を迎えます。

今年のテーマは「育て、咲かせ、香りも楽しむLOHASな生活」で、いままで園芸などにあまり関心のなかった人たちもターゲットに取り込み、家庭園芸の楽しさをアピールしようというイベントです。
今回はこの「日本フラワー&ガーデンショウ」取材で感じたこと、注目の新品種やガイドが面白いと感じた新商品などをご紹介します!

「見る」よりも、積極的に「参加」したいショウ

これまで「世界らん展」や「東京ガーデンジュエリー」、そして「国際バラとガーデニングショウ」など様々なガーデニングイベントをレポートしてきましたが、その多くがsightseeing(観光)的なものであったような気がします。
もちろん見ごたえのある展示物に加えてそれぞれのショウやフェアごとに様々な企画が準備され、新品種や珍しい植物を見ることができたり、植物について学ぶ事ができる、またディスプレイの中からガーデニングのヒントを得るといったメリットもあるので、それらを否定するつもりは毛頭ありませんし、これからも楽しんでいきたいと思っています。

でも、いままでは数々の展示作品を見て回るだけで終わってしまうことが多かったのではないでしょうか?その点、「日本フラワー&ガーデンショウ」は前述の通り家庭園芸を普及させることが最大の目的ですから、「見る」よりも「積極的に参加して、自分自身で何がしかを得る」、そんなイベントのように感じました。

出展者ブースでのセミナーも

また「花と緑」に関する日本一の総合園芸ショウを目指すだけに、会場では鉢花や種苗、培養土や薬品といった各種園芸資材、ガーデニンググッズなどの展示即売やPR、新品種の紹介など、その内容はガーデニング見本市ともいえます。
会場では植物栽培やガーデニングのコツを学ぶことができるセミナー、ハンギングや寄せ植え作りを学べる「ガーデニングレッスン」、GA(グリーンアドバイザー)が作った寄せ植えなどをゲットできるチャンス「ガーデニングオークション」など積極的に「参加」したい企画もたくさん。せっかく来たなら、参加しなきゃ損というものですよね。

フォーカスフラワー「ガーベラ」

前項で「積極的に参加しよう!」と述べましたが、やはりとっかかりとしては「見る」のが一番手軽なのかもしれませんね。美しい花を見ればそこから、「育て方は?」とか「ウチの庭でも植えられる?」といった興味もわいてくるのではないでしょうか。
ということで、まずはこちら!2007年度のフォーカスフラワー「ガーベラ」を使った、テーマ展示のコーナーです。

ガーベラはその愛らしい花姿とふんわりとした花色(最近は斬新な花色も増えましたが)から人気が高く、アレンジメントによく用いられる花なのでガーデナーでなくてもご存知の方が多いと思います。
展示コーナーでは色とりどりのガーベラをふんだんに使ったディスプレイが、来場者の目を楽しませていました。また、それぞれの品種ラベルをまとったガーベラが壁一面に並んでいた展示も圧巻でしたよ。

パープルスプリングス(中央)

 
ミニスカート(左から二番目)

※フォーカスフラワーとは、(社)日本園芸普及協会が多方面の情報に基づき、ショウでその年度の推薦品種として選定した花のこと。

注目の新品種 会場を入ってすぐのところに「F&Gジャパンセレクション(新品種展示)」のコーナーがあり、来場者による人気投票も行われていました。ここでガイドが注目したのは、こちらです。

 

「ノヴォコレクション‘ネオラベンダー’」と「さくらコレクション‘夢桜’」、どちらもマーガレットですが、左は花びらにストライプが入っているのが特徴です。右はまるで咲き分けのように見える品種です。
また花だけを見たらユリオプスデージーと間違えてしまいそうな黄色のマーガレット ‘陽だまり’ (左下)や、ウサギのような花姿がかわいらしいイタリアンラベンダー‘ブルーベリー ラッフルズ’(右下)など、他にもたくさんの新品種が並び、どれに投票したら良いか皆さんきっと悩まれたことでしょう。

 
 
アイデア満載!ガーデニング関連商品 植物は言わずもがなですが、培養土や肥料、栄養剤、そして作業を手助けしてくれる様々な道具など、ガーデニングに関連するものはたくさんあります。今回のショウにもいろいろと出展されていましたが、その中からガイドが面白いと思ったものをいくつかご紹介しましょう。

ラディアスシリーズ

まずはこちら、ちょっと画像ではわかりにくいかもしれませんが、いままでにない形のシャベルと熊手、そして草取りゴテです。
湾曲した持ち手は人間工学に基づいたデザインで、手首にかかる力を軽減してくれるのです。私も実際に握って、用意された土を掘ってみましたが、本体自体も非常に軽い素材でできていることもあって、とても楽だと思いました。


土花(TOFA)

次はこちら、とても素敵な額ですよね。「土花(TOFA)」と名付けられたこの商品、ベースの部分は陶器でできており、ポケット部分に多肉植物や観葉植物などを植え込んで、インテリアとして楽しむものです。ベースは様々なデザインがあり、壁掛け(サイズS・M・L)と卓上用があります。



ハンギングガーデン

次も植物をインテリアとして楽しめる商品です。一見すると普通のウォールポケットですが、土を入れて植物を植え込むことができ、普通にお水をあげても漏れてくる心配がないという商品「ハンギングガーデン」です。植え替えせずにポットのままポケットに入れても良いということですから、植物さえあればあっという間にグリーンインテリアが作れますね。


最後にご紹介するのは、自動吸水植木鉢「ディアグリーン」です。この鉢は二重鉢構造になっていて水やりの手間を軽減するだけでなく、下からライトで照らして植物を浮かび上がらせるライティング装置のあるものや、内容器と外容器に作られた空間で観賞魚を楽しむ事ができるバージョンもあります。



ご紹介した「2007日本フラワー&ガーデンショウ」、今回は見逃してしまったという方も多いことでしょう。歴史あるショウですから、来年の開催も間違いないと思われます。こういったイベントは、学びの場となるだけでなく植物やガーデニングに関する新情報をいち早く得る事ができるチャンスです。是非とも足を運んで、自分なりの「何か」を掴み取っていただきたいと思います。

2007日本フラワー&ガーデンショウ、スナップ集


会場入り口

 
会場の様子

ディスプレイ作品「山水長巻」

フォーカスフラワー「ガーベラ」のディスプレイ

フォーカスフラワー「ガーベラ」のディスプレイ

フォーカスフラワー「ガーベラ」のディスプレイ

 
花畑にあるのは……? ガリバーの忘れ物でしょうか


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