プランニングのヒントーPART4.プランを3D(立体)で捉える

※ オールアバウトで掲載終了した記事を再編集しました。内容は公開時のものとなります。

今回も難しいこと抜きで、楽しくイメージを立体化していく方法をご紹介しましょう!
手先を駆使するアナログ派は「簡単箱庭」で、パソコンを駆使するデジタル派は「ガーデニングソフト」を使って、いざ机上ガーデニングです!

【1.アナログ派の簡単箱庭】

●用意するもの
 ・PART3.で作成した平面図のコピー
 (小さいと後の工作が難しいので、適当な大きさに拡大コピーします)
 ・適当な大きさの空き箱
 (ダンボールなどしっかりしたものの方が扱いやすいです)
 ・鋏・定規・接着剤
 ・色紙・色画用紙・カラーペンなど色分けできるもの
 ・その他、モールや毛糸、タオル地など手芸用品等…

●箱庭作成
 「簡単箱庭」と題したくらいですから、あまり細部にこだわらずに作っていきましょう。(もちろんこだわりたい人は、とことんどうぞ!)
まず、空き箱の底面に平面図のコピーを張り付けます。
家屋と接する部分の側面を家の高さ(一階の天井高プラス基礎部分)に合わせてカットします。他の面は、フェンスを立てる場合はフェンス高に合わせてカットします。
箱の大きさが庭とピッタリ合わないときは、この時点で余分な所をカットしておきます。
庭に面して窓がある場合は、その大きさに合わせて箱の側面を切り抜きます。(基礎部分の高さを忘れずに)

凹凸の多い家の場合は、箱を幾つか組み合わせるか、作業が難しい場合は庭の部分だけを作っても良いでしょう。

次に、庭木やウッドデッキ、ガーデンファニチャーなどを、用意した画用紙などの素材を使って作り、箱に貼り付けた平面図に載せていきます。
紙を庭木の形に切ったり、円錐形に丸める程度でも良いと思います。但し、大きさだけは充分考慮に入れましょう。
出来上がったものは平面図にベッタリと貼り付けてしまわず、仮り止め程度にしておくと、後でプランが気に入らなかったときに移動できます。

プラン通り配置し終えたら、あらかじめ開けておいた「窓」から庭を覗いて見ましょう。

どうですか、御自分でプランした庭は?
「なんだかイメージと違う」という方は、仮り止めした素材を動かしてみたり、PART3.に戻ってプランを練り直してみましょう。
「満足!」という方は、さあメジャーとスコップを持って庭に出ましょう!


【2.デジタル派のパソコンガーデニング】

PART3.の平面図でもパソコンを使って描く方法をご紹介しましたが、今回使用するガーデニングソフトはあらかじめパソコンにバンドルされているといったものではないので、自分で準備する必要があります。

今回はいくつかあるガーデニングソフトの中から、「バーチャルガーデニング(JFP)」と「3Dあっ!とホームプランナー ガーデニングSuite(A.I.soft)」をピックアップしてみました。

ソフトの価格はどちらも一万円前後。高いと感じるか否かは人それぞれだと思いますが、最近の子供向けテレビゲームソフトの価格を考えると納得?…といったところでしょうか。

※ガーデニングSuiteの操作画面


インストール自体はそれほど難しくありません。マニュアルと表示されるログにしたがって操作するだけです。
ただ、3D機能を駆使するため、それなりのマシンスペックは必要になります。
動作環境はJFPの場合CPUがPentium266MHz以上を推奨、メモリ64MB推奨。
A.I.softの場合CPUがPentium150MHz以上、メモリ64MB推奨、HDD空き容量150MB以上となっています。

しかし実際に私の旧マシン(99年度モデルWin98、CPU 350MHz、メモリ192MB)で試した結果としては、平面図から3D化するときやウォークスルー画面に切り替わるのに時間がかかり、時にはフリーズ!ということもありました。
それ以降に購入されたパソコンなら、マシンスペックも向上しているので問題なく動作すると思います。

マシンの話が長くなってしまいましたが、インストールが済んだらいよいよ庭のプランを入力です。


それではガーデニングソフトを使ってみましょう!

まず、それぞれのガーデニングソフトの操作手順に従って平面図を作成するのですが、これが結構根気のいる作業でした。
どちらのソフトも、庭の土台となる「地形」から作成します。平坦な地形なら良いのですが、傾斜があったり変形土地だったりすると苦労するかもしれません。
でも、庭木やガーデンファニチャーなどオブジェクトを配置する作業はとても楽しいので、ここは辛抱です。

※バーチャルガーデニングの操作画面

そしてここからがガーデニングソフトの本領発揮!
ソフトを使用すると、作成した平面図を自動的に3Dイメージにしてくれるのです。さらに作った庭を(バーチャルで)歩き回れるのですから「パソコンって凄い!」と感動してしまいました。

※バーチャルガーデニングのウォークスルー画面

土台部分をデザインファイルとして保存しておけば、いくらでもプランを変更できますし、Aプラン・Bプラン・Cプランと別名で保存しておくことで、複数のプランを管理することもできます。
難点をあげるとすれば、植物の種類が少ないことでしょうか。まあこのへんは「アナログ派」も「見立て」でイメージを掴むわけですから、似た樹形のものを配置して対処するしかないでしょう。

それと、やはり相当の時間と根気がいる作業であることは否めませんので、強くお勧めするものではありません。
「楽しめる」と判断される方は、選択肢として検討してみてはいかがでしょう。

以上、今回はアナログ・デジタル二つの方法で、プランを立体的に捉える方法をご紹介しました。
今回で「庭のプラン」が単なるプランではなく、「実際の庭」に近づいたことと思います。
次回からは、場所別のデザインのポイントを考えていきたいと思います。

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