蘭展&バラとガーデニングフェスタ2009

※ オールアバウトで掲載終了した記事を再編集しました。内容は公開時のものとなります。

夢メッセみやぎで開催の「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ」は、今年で16回目を数えます。「蘭展」でスタートしたイベントに、「バラ」と「ガーデニング」が加わり、毎年数多くのファンが訪れる「定番イベント」となりました。
今回は、この「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2009」の様子をお伝えするとともに、実生活のガーデニングに活かせる技などをご紹介したいと思います。

主催者展示「妖精の春風」

主催者展示【妖精の春風】

会場に入ってすぐ、主催者展示によるこの大型洋蘭ディスプレイが来場者を迎えます。例年、記念撮影の人々でごった返す場所ですね。

蘭コーナーでは、この他にも蘭によるディスプレイや冒頭画像などコンテストに出品された個別株、誕生月の蘭などが展示されていました。
またイベント初日となった当日は、江尻光一氏による洋蘭づくりの講演が催され、たくさんの人が詰め掛けていました。



今回の大賞受賞株

 

「アンタレスの女(ひと)」~素敵なROSE GARDEN~ 

バラのハンギングバスケット
同じく主催者展示から、こちらはバラをメインとしたローズガーデンです。外は寒風が吹いていても、ここだけは春の園!この日のために頑張って咲かせたという丹精のバラたちが美しさを競います。その中央に据えられたバラのハンギングには、誰もが目を奪われてしまいます。

中央のバラからふと視線を下ろすと、今度は庭の隅まで視線が行くように設けられたフォーカルポイントに気づきます。
こういった演出は、実生活にも応用できるテクニックですね。

バラの花びらが浮かぶ水鉢
 

バラとクレマチス
アーチに絡められたクレマチス

もう一つの主催者展示へと繋ぐアプローチの役割をしているのが、20メートルにわたって設けられたバラのアーチです。
ここではバラと相性抜群の、さまざまなクレマチスを楽しむことができました。


ハンギングバスケット協会

アプローチの脇に日本ハンギングバスケット協会宮城支部のブースがあったので、ちょっとお邪魔しました。ここでは、実際にハンギングバスケットを作ってみたい方への体験教室も開催するとのこと。既にビオラ等の花苗が準備されていました。

ハンギングバスケットといえば、昨年の「国際バラとガーデニングショウ」でハンギング部門大賞を受賞した菊池さんは、「アンタレスの女」のバラのハンギングなど今回のイベント随所で作品を手がけていました。

いしころとまとの 花野果村 花の市民農園
野菜だって、こんなにカラフル!

こちらは、『「食の安全」が問われる今の時代に即した提案』ということで、「食育」を意識した主催者展示となっています。
実生活に近いものを感じるためか、来場者にもっとも人気があった庭ではないでしょうか。

「市民農園」ということですから、ここは皆が集まって作業する建物でしょうか。屋内には様々なジャムやピクルス、果実の瓶詰めなどが並んでいます。
収穫したものにひと手間かけて保存して長く楽しむ、スローフード、スローライフへの関心はますます高まっているのでしょう。

レタスのハンギングに唐辛子…ディスプレイもお手本になります
 
屋外には雨水タンクが設けられ、菜園の水やりにしっかり役立てます。さらに、オーバーフローした雨水も、楽しい仕掛けでピッチャーへ、そしてバケツへと貯められていきます。
 
オーバーフローした雨水だって無駄にはしません!
 
別アングルで見るとピッチャーの絶妙な配置がよくわかる

広い庭がなくても、野菜づくりはプランター栽培でも可能です。こういったヒントをどんどん実生活に取り入れたいですね。

プランター栽培の野菜たち。これならすぐに真似できそう!
 
次は今回のガーデニング展示の中から、真似したい技などを持つモデルガーデンをピックアップしてご紹介します。

コニファーとファサードが印象的な庭

コニファーを多く取り入れたモデルガーデンは、ファサード(正面外観)が目を惹きます。(by泉緑化)

左側面、アーチ側から見ると庭の奥行きを感じるアプローチになっています。

門柱の足元という小さなスペースも、癒しの庭に。

和と農を楽しむ庭

野菜やイチゴが植えられたプランターは、作業がしやすい高さになっています。(by東園芸)

果樹が植えられたアプローチを抜けると、和の庭が広がっていました。


毎日泥だらけで楽しみたい庭

子どもたちは可愛い植栽に導かれ、奥に設けられた砂場へ直行!(by佐藤敏幸with小畑庭園研究会)

屋根の上にもたくさんの鉢植えが。当日は「雨上がり」の設定で、上の景色を見ることができず残念…。

「食育」を実践する庭

レイズドベッドの花壇に、ステップストーンの間にはタマリュウが植え込まれています。(by庭のふうがる)

階段状にレイズドされた菜園コーナーは、「食育」の実践場です。

大人の空間

大人好みの高低差のある庭には、ちょっとした仕掛けがありました。(by竜門園)

高低差の影には、こんな隠れ場所が…。物置として実用に徹するか、それとも?


ダイナミック&モダン

配された大きな庭石のダイナミックさと、奥のフェンスやベンチ、寄せ鉢が演出するモダンな雰囲気が見事にマッチしています。(byあぶくまグリーン)

ローメンテナンスな庭

アプローチはストーンペイブメント、レイズドベッド花壇の上で香るのは毎年花を楽しませてくれる梅…ローメンテナンスで庭を楽しむことができるプランです。(by新浜造園)


囲まれた庭の演出

生垣に囲まれた空間には、大きな壁泉と、庭に据えられた鏡が作り出す空間マジックが広がります。(by桜下造園)


さて、今回もイベントの魅力を隈なくお伝えしきるには至りませんでしたが(特に蘭の部分は割愛が多く、蘭ファンの皆様ごめんなさい!)、少しでも多くの方にガーデニングにご興味を持っていただければ幸いです。

「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2009」
期間:2009年1月29日(木)~2月2日(月)
AM9:30(土日はAM9:00)~PM 5:00(最終日の入場はPM 4:15まで)
場所:夢メッセみやぎ (仙台市宮城野区港3-1-7)
入場料:一般(中学生以上)1500円/小学生以下は無料


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