※ オールアバウトで掲載終了した記事を再編集しました。内容は公開時のものとなります。
2004、2005年に続き、「世界らん展日本大賞」の取材も今回で三回目となりました。
そこで今回は主要な展示ももちろんですが、いままでのイベントレポートであまり触れていなかった部分について、画像を交えてご紹介したいと思います。
今までと違う?!「世界らん展日本大賞2006」
「世界らん展日本大賞」については、過去の記事でもご紹介しているので耳にタコができているかもしれませんが、初めての方のために簡単にご説明したいと思います。「世界らん展日本大賞」は、世界24か国・地域から、洋蘭、東洋蘭、日本の蘭などさまざまなジャンルにわたり、10万株を超える蘭が東京ドームを埋めつくす、世界最大級の蘭のフェスティバルです。
昨年も期間中43万人を超える入場者を集めた人気のイベントで、「日本大賞」受賞株(花の女王として選出された最も優れた蘭)をはじめ、個別審査部門の上位入賞株が展示されるほか、蘭に関するさまざまなイベントが企画されています。
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「これまでと違う」という印象で期待に胸膨らませつつ、私は記者会見場へと急ぎました。
本来ここで今年の日本大賞受賞株の発表と、受賞者の紹介、インタビューなどが行われるのですが、まだ受賞者が会場に到着していないということで、ひとまず内覧会へと向かいました。
世界のらんと「和の心」
今回の「世界らん展日本大賞2006」のテーマは、「和の心」。一昨年は100万輪のオンシジュームが、そして昨年は四季の庭園と花時計が迎えてくれたオーキッドロードですが、今年は平安時代の宮中行事「曲水の宴」をモチーフにした 「-夢の宴-」が繰り広げられていました。ここでは、藤棚に下がる藤の花を模した蘭、そしてしだれ桜に見立てた蘭が圧巻です。平安の雅(みやび)が伝わってくる、そんなウエルカム展示になっています。
そうそう、御簾の影には平安貴族の女性でしょうか、衣装だけがほんのわずか御簾から覗いていますよ。
これらは NHK大河ドラマ「義経」で実際に使用された衣装ということです。
これらは NHK大河ドラマ「義経」で実際に使用された衣装ということです。
平安時代の宮中庭園をイメージ、 反対側では蘭の花を浮かべた盃が流れる「曲水の宴」が。
さて、会場内を撮影しながら回っていると、シンボルゾーンのあたりに人だかりが…。
どうやら、大賞受賞者が会場に到着した模様です。
受賞のポイントとしては、アンデスに自生する原種同士の交配で、株全体に100輪を超える花をまんべんなくつけた点が評価されたということです。
記者会見に遅れて会場に到着したこともあり、藩氏はしばらくプレス関係者の写真責めにあっていましたが、そうこうするうちに開会式時間が迫ってきたようです。
写真は、表彰式での一コマです。
日本大賞を受賞された藩氏に、司会の服部さんが「素敵にドレスアップされていますが、受賞の予感はありましたか?」と尋ねると、「いいえ、(受賞の)電話が掛ってきたときは雪かきをしていました。慌てて10年ぶりにスーツを引っ張り出しましたよ」との答えに、会場がドッとわきました。(藩氏は、宮城県の蔵王でペンションを経営されているとのことです)
その後、各賞の表彰式が行われテープカット。いよいよ「世界らん展2006」のオープンです!
一応、内覧会の時点で展示の半分以上は撮影を済ませていたので、その後は人がすいているスポットを狙って移動しながら撮影することにしました。
人垣が絶えないスポットは、やはり日本大賞株が展示されているシンボルゾーンとウエルカム展示、そしてここ「平安の香り」の前です。
こちらは平安貴族が楽しんだ「香」を当時の文献を元に再現し、会期中の毎日午後5時から約一時間のあいだに限って焚くというものです。
時間が限定されている上に、香りを楽しむために一人一人香炉に顔を近づけるので、なかなか香炉の側に寄れない今年最大の難関スポットでしょう。
ちなみに私も側に寄って香ってきましたが、えもいわれぬ雅な香りがした…とだけお伝えしておきましょう。
たとえば昨年は蘭を人に見立てて、着物を着せ付けるような演出が多かったように見受けます。そして以前は多かった蘭を巨大なブリッジ状にディスプレイする手法が、今回は数えるほどしかありませんでした。
長い竹が大胆に使われた作品 |
このウエルカム展示に見とれながら会場奥のシンボルゾーンへ向かう方が多いのですが、ここはちょっと引き返して、入り口から向かって右側に展示されていた華道家・假屋崎省吾さんの特別展示「假屋崎省吾の蘭の世界」へ。昨年は曲線的だったのですが、今年は竹を大胆に使った直線的な作品でした。
それにしても長い竹です。これだけでもかなりの重量があるはず…、華道家も体力がないといけないようですね。
それにしても長い竹です。これだけでもかなりの重量があるはず…、華道家も体力がないといけないようですね。
どうやら、大賞受賞者が会場に到着した模様です。
2006の大賞は?!
今年の日本大賞受賞株は、宮城県にお住まいの藩 世英(バン セイエイ)氏による、「Masd. Tuakau Candy 'Lovely'(マスデバリア ツアカウ キャンディー‘ラブリー’)」です。受賞のポイントとしては、アンデスに自生する原種同士の交配で、株全体に100輪を超える花をまんべんなくつけた点が評価されたということです。
記者会見に遅れて会場に到着したこともあり、藩氏はしばらくプレス関係者の写真責めにあっていましたが、そうこうするうちに開会式時間が迫ってきたようです。
開会式・表彰式
開会式を前に、すでにドーム客席には大勢のお客様がつめかけ、開会を今か今かと待ちわびていました。そんな熱気の感じられる中、開会式の司会は昨年と同じく服部真湖さんが務められました。開会式は主催者挨拶、ご来賓からのご祝辞など、一般的な内容となっていますのでここでは割愛します。写真は、表彰式での一コマです。
日本大賞を受賞された藩氏に、司会の服部さんが「素敵にドレスアップされていますが、受賞の予感はありましたか?」と尋ねると、「いいえ、(受賞の)電話が掛ってきたときは雪かきをしていました。慌てて10年ぶりにスーツを引っ張り出しましたよ」との答えに、会場がドッとわきました。(藩氏は、宮城県の蔵王でペンションを経営されているとのことです)
その後、各賞の表彰式が行われテープカット。いよいよ「世界らん展2006」のオープンです!
熱気に包まれる会場
今年は、去年よりも人が多い!それが開会直後の私の感想です。昨年は開会式が終わって一般入場が開始された後も、まだ写真をとる余裕があったと思ったのですが、今年は開会直後から人波におされて思うように撮影できなくなりました。一応、内覧会の時点で展示の半分以上は撮影を済ませていたので、その後は人がすいているスポットを狙って移動しながら撮影することにしました。
人垣が絶えないスポットは、やはり日本大賞株が展示されているシンボルゾーンとウエルカム展示、そしてここ「平安の香り」の前です。
こちらは平安貴族が楽しんだ「香」を当時の文献を元に再現し、会期中の毎日午後5時から約一時間のあいだに限って焚くというものです。
時間が限定されている上に、香りを楽しむために一人一人香炉に顔を近づけるので、なかなか香炉の側に寄れない今年最大の難関スポットでしょう。
ちなみに私も側に寄って香ってきましたが、えもいわれぬ雅な香りがした…とだけお伝えしておきましょう。
今年の特徴
さて今回で三回目の「らん展」取材、加えて過去に岩手、仙台でも蘭展を見てきましたが、蘭展にもその年その年のトレンドというか、特徴があるように思えます。たとえば昨年は蘭を人に見立てて、着物を着せ付けるような演出が多かったように見受けます。そして以前は多かった蘭を巨大なブリッジ状にディスプレイする手法が、今回は数えるほどしかありませんでした。
イルミネーションを仕込んだディスプレイ |
それに代わって今回多かったのが、イルミネーションを仕込んだデコレーションです。
家庭でもクリスマスシーズンのみならず浸透してきたイルミネーション、様々な灯りに照らされて、蘭にも新しい表情がうまれて見えます。
ぜ~んぶ見なきゃ損!
蘭の苗の栽培育成報告のコーナー |
ということで、まずご紹介したいのがここ「蘭の花を育てる運動 報告展示」のコーナーです。都内の他、長野、埼玉など全国から8つの学校・施設が参加して、蘭の一年間の栽培記録を展示しています。
小学校の理科(いまは生活科でしょうか)で、アサガオやミニトマトの栽培を経験したことがある方ならおわかりでしょうが、観察記録というのはたったひと月、ふた月でも大変な物です。それが、たぶん普通の学生には馴染みが薄いであろう蘭を相手に一年間です。
これだけでも感動物だと思いますが、その記録、報告展示もなかなかのもの。ぜひとも立ち寄って、じっくり見ていただきたいコーナーです。
お次は、「蘭の保護活動」のコーナーです。
毎年展示されているコーナーなのですが、どうも地味に感じるらしく(実際地道な活動なのです)人影もまばらです。
華やかなイベントの影でこういった地道な努力があることに、私たちももっと目を向けるべき時ではないかと感じます。
今回は、西表島、石垣島に自生するナリヤランの保護活動を紹介していますので、こちらも是非足を止めて見てください。
12か月の蘭
こちらも毎年展示されているのですが、イベントレポートではご紹介していませんでしたね。一年12か月の各月それぞれに蘭を選定して、その月に因んだディスプレイで紹介する「12か月の蘭」です。さあ、あなたの蘭はどれでしょう?
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コブラ・オーキッド
さて昨年はパフィオぺディラム、一昨年はバンダと、毎年珍しい蘭にスポットをあてたコーナーが設けられていますが、今年はこれ「コブラ・オーキッド」です。
その姿が毒蛇のコブラが頭をもたげたように見えることから名付けられたこの蘭は、アフリカに自生する蘭です。コブラの鎌首のように見える扁平な部分は花茎で、約3ミリほどの小さな花がその中心に一列に並びます。ここは過去二回に比べて小さいコーナーになっていますので、うっかり通り過ぎて見逃してしまわないようにご注意ください!
大使夫人のディッシュ・ディスプレイ
こちらもイベントレポートで画像をご紹介するのは初めてですね。「大使夫人のディッシュ・ディスプレイ」とは、その名の通り各国の駐日大使夫人にご協力いただいて、お皿の上に蘭を飾りつけるディスプレイ作品を展示しています。
今年はヨルダン、リトアニア、パラグアイ、フィリピン、イギリスと五か国の駐日大使夫人が参加されましたが、全員が日本出身の方とか。蘭を使ったそれぞれ「おもてなし」の心が見える、そんなディッシュ・ディスプレイが並んでいます。
まだまだ見どころいっぱい!
以上ご紹介したほかにも、蘭マニア必見の個別審査部門、ビルマの竪琴で馴染み深いミャンマーの蘭展示のほか、本物と見まごうほどの蘭のアートフラワーや蘭をモチーフにした工芸作品、蘭を使ったフラワーアレンジメントや寄せ植えも見逃せません。また毎年人気の「光のオーキッド・ファンタジー」や、日替わりで開催されるステージイベントなど、見どころはたくさんでとてもすべてをご紹介しきれません。
もちろん海外からの珍しい蘭や園芸用品、公式記念グッズなどを取り揃えたショッピング・コーナーも充実しています。
また蘭マニアならずとも、ディスプレイの中にはアクセサリーの使い方や花の見せ方など、ガーデニングのヒントを見出すこともできる場です。
今回のイベントは、2月26日(日)までとなっております。この機会に、多彩な蘭の魅力に触れてみませんか?
「世界らん展日本大賞2006」
期間─2006年2月18日(土) ~ 26日(日)
AM10:00~PM 6:30(入場はPM 5:30まで)
24日(金)はPM 8:00まで公開(入場はPM 7:00まで)
最終日27日はPM 6:00閉場(入場はPM 5:00まで)場所─東京ドーム(東京都文京区後楽1-3-61)参加国・地域数─24か国・地域を予定
詳しくは、「世界らん展日本大賞2006」公式ホームページへどうぞ。
URL= http://www.jgpweb.com
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世界らん展2006スナップ集
手毬をイメージした作品 |
花びらや葉の形にくり抜かれた模様が不思議な美しさを醸し出す |
木箱に作られた小さな石庭はガーデニングにも活かせそう |
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