とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ

※ オールアバウトで掲載終了した記事を再編集しました。内容は公開時のものとなります。

会場となった夢メッセみやぎ

いままでスケジュールがあわず見送っていた「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ」にようやく行くことができました!
このイベントは始め「蘭展」でスタートしましたが、その後「バラ」と「ガーデニング」が加わりパワーアップ!なんとも欲張りなイベントとなりました。今回は、この「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2006」の会場の様子などをご紹介したいと思います。

「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ」とは

寒さの厳しい大寒の頃、ここだけは春を満喫できる「5日間だけの春空間」、それが「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ」。蘭、バラ、ガーデニングと三部門で構成されたこの花と緑の祭典は、毎年4万5千人の来場者が訪れる東北地方最大規模のイベントです。
約7200平米の展示スペースには、様々な花色、花姿で見るものを驚嘆させる蘭の数々、ここだけはまるで5月か6月のように咲き乱れるバラたち、そして個性溢れるガーデンたちと見どころがいっぱい詰め込まれています。
「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2006」は、夢メッセみやぎを会場に1月27日(金)~31日(火)までの開催となります。

テープカットの瞬間

オープニングイベント

取材は、初日のオープニングからとなりました。会場となる夢メッセみやぎの入り口前には、既に会場を待つ人垣ができていました。私は一足お先にプレス入場を済ませ、オープニングイベントへ。セレモニーはご来賓の方々が列席する中、主催者の挨拶に続きご祝辞、来賓者紹介の後、いよいよテープカットです。
拍手の中、入り口シャッターが開けられ、待ちかねていた来場者が次々と吸い込まれていきました。写真撮影などをしていたため、ちょっと出遅れてしまった私も少々焦りつつ会場内へ向かいました。

2006蘭ゾーンの見どころ

最優秀賞の蘭

東京ドームの「世界らん展」に先んじて開催される「とうほく蘭展」は、今年13回目を数えます。このあと各地で蘭展が開催されますが、蘭愛好家にとってはこのイベントが一年のスタートとなるようです。さて、蘭ゾーンで目を惹くのは、やはり受賞株が飾られた「入賞花台」ですね。
今年最優秀賞に輝いたのは、丹野智有氏の「Paph. Mystic Knight‘White Tan' 」です。

珍しいものとしては「バンパイア(吸血鬼)」と名付けられた蘭や、葉脈に金・銀の模様があることから、「ジュエルオーキッド(宝石蘭)」呼ばれている蘭の展示も人だかりができる人気でした。

その色合いと形からバンパイアと名付けられた

葉脈の中にキラキラと金色に光る模様が見られる

また、各出展者が洋蘭3.6m×2.7m、東洋蘭・日本の蘭2.7m×1.8mの展示スペースを蘭で彩る「蘭ディスプレー」も圧巻。多くの来場者がこのディスプレーの前に立ち、記念撮影をしていかれます。

洋蘭のディスプレイ

東洋蘭のディスプレイ


矢野TEA氏による2006テーマガーデン

ガーデニング主催者展示として、会場入り口を入ってすぐに展示されていたのが仙台市在住・矢野TEA氏の2006テーマガーデンです。
2005年10月21日にアップしました【東京ガーデンジュエリー2005・レポート】の記事内でも矢野氏のモデルガーデンをご紹介していますが、今回は和と洋の庭を「サクラ」で結びつけた作品となっています。今回の展示にあたり、一足早く満開となったヒカンザクラが来場者をお迎えします。

さらにトンネル状になった真ん中の通路を境に、左右に和と洋の庭が配置されています。入り口から入って右手は畳が敷かれた和の庭になっていますが、この畳は従来のイグサを用いたものではなくポリプロピレン製の耐久性のある畳だそうです。

家具が配置された洋の庭

畳が敷かれた和の庭

丸の内のモデルガーデンでも畳が雨に濡れていて「あらら、大丈夫かしら」と思っていたのですが、この畳なら多少の雨は耐えられるとのこと。
ということで、ここも戸外の庭であることがおわかりいただけましたでしょうか。
ウッドデッキならぬ畳デッキ(?)、日本人には堪えられない風情でしょう。
反対側の洋の庭では家具を配置し、庭で食事を楽しむところでしょうか。ここにもシンボルツリーとしてサクラを配し、二つの庭に繋がりをもたらしています。

バラゾーンとローズガーデン

花の寝台のようなデッキ
真冬とは思えない光景を見せてくれるのがバラゾーン、そのシンボルとなるのが「ローズガーデン」です。
バラで埋めつくされた庭には小路が設けられ、歩きながら色とりどりのバラを見ることができます。
このバラゾーンにはバラ販売のブースの他、「オープンガーデンみやぎ」、「宮城ハンギングバスケット・マスターの会」のブースもあり、立ち寄ってお話を伺ってきました。

「オープンガーデンみやぎ」は今回始めての出展ということで、「はじめは何をやったらよいのか頭をかかえました」とおっしゃっていましたが、ブースの壁には「手作り庭クラブ」のガーデンデザインを額に納めたものや、「おーぷんフォトくらぶ」の写真が展示されていて入会申込者も訪れていました。
ローズガーデン


一方ローズガーデン外側の壁には「宮城ハンギングバスケット・マスターの会」による見事なハンギングバスケットが掛けられてたのですが、実はこれには大変なご苦労をされたとか。
仙台は岩手や青森に比べたら暖かいとはいえやはり東北、そして真冬の展示です。皆さん花材を調達するのに四苦八苦だったそうです。自宅で苗を管理するしかなく、この日に合わせて開花するよう室内に入れたものもあったということです。
美しいハンギングの表面には見えない苦労、これも「白鳥のみずかき」といえるでしょう。

2006ガーデニングゾーン

ミニガーデンコンテスト出展作品
お待たせいたしました、いよいよガーデニングゾーンです!
ここではガーデニング販売PRコーナーとミニ・ガーデンコンテストの展示作品が並んでいました。
ミニ・ガーデンコンテストは、プロ・アマを問わず3.6m×1.8mの展示スペースに個性溢れる作品を作りあげます。
今回は庭園技術を学ぶ学生達による作品から、プロとして活躍中の方まで11団体の出展となりました。

人それぞれお庭の好みもあるかとは思いますが、「へぇ、なるほどね」とアイディア頷く人あり、覗き込んで細部まで見入る人ありと、ここも人気のスポットとなっています。きっと皆さん「春になったら、あそこをこうしよう」とか、「あんな感じの庭を作ろう」と思いを巡らせているのでしょうね。

石を巧みに用いた展示作品

このほか会場では、蘭個別株出品愛好団体、宮城県華道連盟加盟流派による生け花出展、フラワーデザイン出展、押し花アートの展示などもそれぞれ注目を集めていました。また蘭の育て方やバラの楽しみ方を学ぶことができるステージイベントも用意されています。会場外に吹く風は冷たくても、1月31日までの会期内ここだけは春!でした。


「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2006」
期間─2006年1月27日(金)~31日(火)5日間
AM9:30~PM 5:00(最終日の入場はPM 4:00まで)
場所─夢メッセみやぎ (仙台市宮城野区港3-1-7)
入場料─ 一般(中学生以上)1500円/小学生以下は無料
イブニング割引─ 15時以降の入場、当日料金から200円引
お問合せ先─Tel 022-211-1332(とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ実行委員会事務局)

「とうほく蘭展&バラとガーデニングフェスタ2006」スナップ


蘭に埋もれる車は某ファンタジーの「野生化したフォード・アングリア」を思い出させた

蘭の花や葉で彩られたパーティション

ミニガーデンコンテストから(COTOCOTO)

「ぼくらのひみつきち」の旗がひらめく、学生達による作品

ミニガーデンコンテストから「Herbal style Garden」(グリーンアトリエひらきゅう)

ミニガーデンコンテストから「いただきます」(庭のふうがる)

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